巻頭言

2018.08.01
巻頭言

2018/8/1 ベスト8月号 巻頭言を掲載しました

孫の手は借りよ
~専門家を活用しよう~

株式会社日本公法 代表取締役社長
麗澤大学名誉教授
元中国管区警察局長
元警察庁教養課長
元警察大学校教官教養部専門講師
大貫 啓行

率直に言って、何事も効率のいいことに越したことはない。効率とは、要領ということだ。
頑張っているのに、なかなか合格できない人がいる。しかるに、たいして苦労しないで合格していく人がいる。その違いは、いったいどこにあるのだろうか。その多くは、勉強の仕方の良し悪しにあるようだ。つまずいている人には勉強の仕方……言い換えれば、要領が悪いのだ。

ズバリ……職場の先輩など、合格した人の勉強の仕方を観察し、マネすることがおすすめだ。「学ぶ」とは、マネをするとの意味もある。そうした意味で、合格体験談は参考になる。まずは熟読。職場では、合格した先輩の勉強の仕方をまねることだ。方法は問わないが、必死に、自分に合った勉強方法を見つけることだ。
私のおすすめは、あれもこれもではない、万全の正攻法は得てして続かない。できるだけ省力勉強法がいいのだ。経験からも、要領は大切だと確信している。あれもこれもでは時間がかかる。忙しい勤務の中でも短時間でできる勉強法がいいに決まっている。
これもズバリ、昇任試験対策は、受験専門誌を活用すべきだ。本誌で書くと手前味噌と思われるだろうが、これも長年の経験を踏まえたうえでの話だ。「忙しい人のための実務一問一答」、「昇任試験合格のための捜査書類作成要領」など一読してみれば多くの説明はいらないだろう。

昇任試験は、いわば当然クリアしてほしいレベルの基本の勉強だ。難しい学術論文ではない。そうであれば、クリアすべきレベルには必須事項的なものが多い。まさに、学習方法にも出題回答にも一定の型・パターンがある。早い話、その型を覚えればいいのだ。求められる知識をクリアし、回答の要領を押さえるのだ。

こうした性質が典型的に現れる昇任試験対策では、受験専門誌の活用こそが合格の近道だ。短い時間でも、できるだけ、本誌を開いてみること。こと改めて、受験勉強だなどと構えることはない。気楽に手にする習慣をつけることだ。

それに、受験直前の集中。たとえ直前の1か月であっても集中して臨むべきだ。受験への意欲が高まることも意義深い。要領と短期集中である。
メリハリをつけた受験勉強を考えてみてほしい。

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